大腸カメラで、すべて見えているわけではない|東新宿駅前こばやし消化器内科|東新宿駅から徒歩30秒|生活に寄り添った内視鏡検査で食道・胃・大腸から健康をサポート

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大腸カメラで、すべて見えているわけではない

大腸カメラで、すべて見えているわけではない|東新宿駅前こばやし消化器内科|東新宿駅から徒歩30秒|生活に寄り添った内視鏡検査で食道・胃・大腸から健康をサポート

「去年、大腸カメラを受けたから大丈夫」——そう思うと思います。実は、大腸カメラは非常に精度の高い検査ですが、それでも1回の検査だけでは見逃されてしまう病変があることが、国内外の研究で分かっています。

1回の検査で、どれくらい見逃されているのか

2回連続で大腸内視鏡検査を行い、1回目でどれだけ病変を見逃していたかを調べた研究をまとめたメタ解析(Zhao S, et al. Gastroenterology. 2019)によると、腺腫(ポリープ)の見逃し率は次の通りでした。

  • 10mm以上の腺腫:見逃し率 6%
  • 6〜9mmの腺腫:見逃し率 17%
  • 5mm以下の腺腫:見逃し率 28%

大きな病変ほど見逃されにくい一方で、小さな病変は約4人に1人の割合で見逃されているという結果です。腕の良い内視鏡医が丁寧に検査をしても、病変がひだの裏に隠れていたり、平坦で分かりにくい形をしていたりすると、どうしても見つけにくいことがあります。

だから、「何もなかった」年も検査を続ける意味がある

大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン(日本消化器内視鏡学会、2020年)では、初回の大腸カメラで異常が見つからなかった場合でも、5年後には再度スクリーニング検査を受けることが提案されています。「前回は何もなかったから、もう受けなくていい」という考え方は、ガイドライン上も推奨されていません。特に40歳以上の方は、以前に検査を受けたことがあっても、定期的な大腸検査を続けることが大切です。

ポリープが怖いのは、「症状が出ない」から

大腸ポリープや早期の大腸がんは、多くの場合、自覚症状がありません。痛みも出血もないまま進行してしまうことがあるからこそ、検査による確認が重要になります。

一方で、便秘や下痢、お腹の張りなど、何らかの違和感がある場合は、症状のきっかけになっている原因を確かめる良い機会でもあります。検査の結果、その症状が大腸がんによるものでないと分かれば安心につながりますし、もしポリープが見つかれば、その場で切除することで将来の大腸がんの芽を摘むことができます

「痔だろう」「疲れのせいだろう」と自己判断せず、気になる症状があれば、まずはご相談ください。

※本文章は学術文献に基づく情報提供を目的としたものであり、医学的助言に代わるものではありません。気になる症状がある場合は、当院までご相談ください。

参考文献

  • 日本消化器がん検診学会大腸がん検診精度管理委員会.大腸がん検診マニュアル―2021年度改訂版―.日本消化器がん検診学会雑誌.2022;60(3):437(Zhao S, et al. Gastroenterology 2019;156:1661-1674 を引用)
  • 斎藤豊,岡志郎,河村卓二,他.大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン.Gastroenterological Endoscopy.2020;62(8):1519-1560(CQ15)