腸閉塞(イレウス)
腸閉塞(イレウス)
腸閉塞(イレウス)は、飲食物や消化液、ガスなどが腸管のどこかで滞り、先に進まなくなってしまう状態を指します。腸管が物理的に塞がる「機械性腸閉塞」と、腸の動きそのものが止まってしまう「機能性イレウス」に大別されます。主な症状として、激しい腹痛、吐き気や嘔吐、お腹の強い張り、排便やおならの停止が現れます。
腸がねじれるなどして血流が途絶える「絞扼性(こうやくせい)腸閉塞」を起こした場合は、短時間で腸が壊死し、腹膜炎につながるため、緊急の対応が必要な病態です。治療は、絶食と点滴による保存的治療から、鼻から管を入れて腸の内圧を下げる処置、緊急手術まで、原因と重症度に応じて異なります。
腸閉塞が疑われる場合
腸閉塞の症状は、腸の内容物が滞留し、腸管が異常に拡張することで生じます。
消化管は通常、自律神経の働きによって規則的に収縮し(蠕動運動)、内容物を肛門側へ運んでいます。腸閉塞は、この運搬のプロセスが何らかの原因で滞る状態です。
病態の分類
腸閉塞で確認しておきたい点は、「急激な水分の喪失(脱水)」と「腸管の壊死のリスク」です。
腸が塞がる原因は、発生部位(小腸か大腸か)によって異なります。
日本において小腸の機械性腸閉塞の原因として最も多いのは「手術後の癒着」です。過去に開腹手術を受けたことがあると、腸と腸、または腸と腹壁がくっついてしまうことがあります。この癒着した部分を支点にして腸が折れ曲がったりねじれたりすることで通り道が塞がります。手術後数年〜数十年経ってから突然発症することもあります。
足の付け根(鼠径部)の筋肉の隙間から腸が飛び出し、締め付けられて戻らなくなる状態です。
がんが進行して腸管の内腔に向かって大きくなり、便の通り道を塞ぐことで発症します。
便秘が重症化して硬い便の塊が詰まる(糞便塞栓)、胆石が腸に転がり落ちて詰まる(胆石イレウス)、腸が腸の中に潜り込む(腸重積)、腸がねじれる(腸捻転)などが挙げられます。
腸閉塞が疑われる場合、閉塞の原因、部位、血流障害(絞扼)の有無を確認するため、以下の検査を組み合わせます。
主な検査方法
治療は、腸の血流障害(絞扼)があるかどうかの見極めによって大きく方針が分かれます。
保存的治療(内科的治療)
外科的治療(手術)
突然の激しい腹痛(数分おきに強くなる痛み、または持続する激痛)、繰り返す嘔吐、お腹の異常な張り、排便やおならが全く出ないといった症状が揃った場合は、腸閉塞の可能性があります。
腸が壊死する絞扼性腸閉塞の場合は数時間で状態が悪化するため、症状が強い場合や冷や汗が出るような場合は、自己判断で様子を見たり、市販の痛み止めや下剤を使用したりせず、救急車を要請し、緊急手術ができる医療機関を受診してください。
当院は東新宿駅徒歩30秒・新宿三丁目駅徒歩8分と、新宿エリアからアクセスしやすい立地です。症状や検査結果に応じて内視鏡検査をはじめとする各種検査をご提案し、必要に応じて連携する基幹病院へのご紹介にも対応しています。気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。