胃ポリープとは|新宿・東新宿駅前こばやし消化器内科

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胃ポリープ

胃ポリープとは|新宿・東新宿駅前こばやし消化器内科

サマリー(時間がない方はこちらをどうぞ)

胃ポリープは、胃の壁の最も内側にある粘膜の上皮細胞が増殖し、胃の内腔に向かって隆起した病変の総称です。大腸ポリープの多くががん化のリスクと関連するのに対し、胃ポリープの多くは「胃底腺ポリープ」や「過形成性ポリープ」と呼ばれる良性の病変で、がん化のリスクは低いとされています。初期段階では自覚症状がなく、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)で見つかることが大半です。

ポリープの発生には「ヘリコバクター・ピロリ菌」の感染状態が関係しており、ピロリ菌がいない胃に発生するものと、ピロリ菌による慢性的な炎症を背景に発生するものに分けられます。

治療の考え方

  • 多くの場合:経過観察で問題ありません。
  • サイズが大きく出血のリスクがある場合や、前がん病変である「胃腺腫(いせんしゅ)」が疑われる場合:内視鏡による切除やピロリ菌の除菌治療が検討されます。

症状について

胃ポリープそのものが特異的な症状を引き起こすことは、多くの場合ありません。

  • 無症状:一般的なサイズの胃底腺ポリープや過形成性ポリープは、痛みや通過障害を起こさないため、無症状であることが多くあります。
  • 出血に伴う症状:過形成性ポリープが数センチ単位に大きくなると、表面の粘膜がこすれてびらん(ただれ)が生じ、出血することがあります。これにより、便が黒くなる(タール便)ことや、慢性的な出血による鉄欠乏性貧血(息切れ、動悸、めまい)がみられることがあります。
  • 通過障害:頻度は低いですが、胃の出口(幽門部)付近に大きなポリープがある場合、食べ物の通過に影響し、食後のもたれ感や嘔吐がみられることがあります。

病気の概要

胃の壁の最も内側にある「粘膜」の細胞が増殖して隆起したものが胃ポリープです。

胃ポリープは、顕微鏡で見た細胞の特徴によって、大きく3つの種類に分類されます。それぞれ発生するメカニズムや背景となる胃の状態が異なります。

胃ポリープの種類

  • 胃底腺ポリープ:胃酸を分泌する「胃底腺」という組織の細胞が増殖したものです。
  • 過形成性ポリープ:胃の粘膜が炎症と再生を繰り返す過程で、細胞が過剰に増殖(過形成)したものです。
  • 胃腺腫:良性と悪性(がん)の中間に位置する「前がん病変」です。細胞に変化が蓄積しており、放置すると胃がんへ進行することがある病態です。

病気の特徴

種類によって、内視鏡で観察した際の色調や形態に特徴があります。

胃底腺ポリープ

周囲の正常な胃粘膜と同じ色(肌色)で、表面がツルツルとした数ミリの半球状の隆起です。胃に複数できることが多くみられます。がん化するリスクは非常に低いとされており、放置しても問題ないことが多い病変です。

過形成性ポリープ

赤みが強く、表面がいちごのようにゴツゴツ・ザラザラしているのが特徴です。サイズは数ミリから数センチまで様々です。多くは良性ですが、2センチメートルを超えるような大きなものは、がん化のリスクと関連することが報告されているため、確認が必要です。

胃腺腫

周囲の粘膜よりも白っぽく色が抜けており(退色調)、平べったく盛り上がる形態をとります。高齢の男性に多くみられ、早期胃がんとの鑑別が必要となることがあります。

原因・背景

胃ポリープの発生には「ヘリコバクター・ピロリ菌」の感染状態が関係しています。

胃底腺ポリープの原因

ピロリ菌に感染したことがなく、萎縮のない胃酸の分泌が保たれている胃に発生することが多いとされています。近年、ピロリ菌未感染の方が増えていることや、逆流性食道炎などの治療で胃酸分泌抑制薬(PPIやP-CAB)を長期間内服している方に多くみられることが報告されています。

過形成性ポリープの原因

ピロリ菌の持続感染による「慢性胃炎(萎縮性胃炎)」が発生の背景となることが多いとされています。ピロリ菌による粘膜への影響と、それを修復しようとする再生反応によりポリープが形成されると考えられています。

胃腺腫の原因

過形成性ポリープと同様に、ピロリ菌感染に伴う萎縮性胃炎や腸上皮化生といった胃の環境を背景に発生することが報告されています。

検査で分かること

ポリープの種類を確認し、胃がんが隠れていないかを評価するため、以下の検査を行います。

主な検査方法

  • 上部消化管内視鏡検査(胃カメラ):診断の基本となる検査です。ポリープの色、形、表面の血管の模様(NBIやBLIなどの画像強調観察を使用)を拡大して観察し、胃底腺ポリープか、過形成性ポリープか、胃腺腫・早期胃がんかを確認します。
  • 病理組織検査(生検):内視鏡の観察で胃腺腫やがんが疑われる場合、過形成性ポリープの表面が崩れている場合などに、ポリープの一部を採取し、顕微鏡で細胞の状態を確認します。
  • ピロリ菌検査:ポリープの背景にある胃炎の状態を確認するため、迅速ウレアーゼ試験や呼気検査、血液検査などでピロリ菌感染の有無を調べます。

治療方針について

ポリープの種類とサイズ、ピロリ菌の感染状態に基づいて、治療の必要性を判断します。

経過観察

  • 胃底腺ポリープ:治療は不要です。
  • 小さな過形成性ポリープ:サイズが1センチメートル未満で出血のない場合は、年1回程度の内視鏡によるサイズ確認(経過観察)とします。

ピロリ菌の除菌治療

  • 対象:過形成性ポリープがあり、ピロリ菌に感染している場合は、まず除菌治療(抗菌薬と胃薬の内服)を行います。除菌に成功して胃の炎症が落ち着くと、過形成性ポリープが縮小・消失することが報告されています。

内視鏡的切除(ポリープ切除術・ESD)

  • 過形成性ポリープ:サイズが2センチメートル以上の場合や、出血して貧血の原因となっている場合に検討されます。
  • 胃腺腫:前がん病変であるため、サイズにかかわらず内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などによる切除が検討されます。

よくある質問(Q&A)

大腸ポリープが見つかったので、胃ポリープもとってほしいのですが?
大腸ポリープ(腺腫)は放置すると大腸がんに進行することがあるため、見つけ次第切除するのが基本です。一方、胃ポリープの多く(胃底腺ポリープなど)はがん化しない良性の病変です。医学的な必要性がないポリープを切除すると、出血や穿孔などの合併症のリスクがあるため、適応がない場合は切除を行いません。
胃底腺ポリープがたくさんあると言われました。胃がんになりやすいですか?
むしろ逆の意味を持つ所見です。胃底腺ポリープが存在することは、ピロリ菌に感染しておらず、胃酸がしっかり分泌されている胃であることを示しています。このタイプの胃から胃がんが発生する確率は低いと考えられています。
ピロリ菌を除菌したのに、ポリープが消えません。
過形成性ポリープの多くは除菌で縮小しますが、すべてが消えるわけではありません。残ったポリープも、サイズが小さく出血がなければそのまま経過観察となることが多くあります。除菌後も胃がんが発生するリスクは残るため、定期的な内視鏡検査の継続が推奨されます。

受診の目安

胃ポリープ自体は無症状であることが多いため、バリウム検査や健康診断の胃カメラで「ポリープの疑い」を指摘された場合は、消化器内科で内視鏡検査による確認をご検討ください。

  • 便が真っ黒(タール状)になった場合
  • ふらふらして立ちくらみがする場合
  • みぞおちが重く痛む場合

これらの症状がある場合は、大きな過形成性ポリープからの出血や、他の疾患が関係している可能性があるため、上部消化管内視鏡検査による確認をご検討ください。

当院は東新宿駅徒歩30秒・新宿三丁目駅徒歩8分と、新宿エリアからアクセスしやすい立地です。症状や検査結果に応じて内視鏡検査をはじめとする各種検査をご提案し、必要に応じて連携する基幹病院へのご紹介にも対応しています。気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。