大腸カルチノイド
大腸カルチノイド
カルチノイド(現在では主に「神経内分泌腫瘍:NET」と呼ばれます)は、全身の臓器に分布する「神経内分泌細胞」から発生する腫瘍です。消化管では特に直腸、胃、十二指腸などに多くみられます。一般的な「がん」が粘膜の表面から発生するのに対し、カルチノイドは粘膜の下(粘膜下層)で増殖するため、表面が正常な粘膜で覆われた隆起(粘膜下腫瘍)として観察されます。
リンパ節や肝臓への転移リスクを持つ腫瘍の一種ですが、一般的ながんと比較して細胞の増殖スピードが緩やかであることが多いという特徴があります。多くは無症状のまま内視鏡検査で見つかります。サイズが小さく一定の条件を満たせば内視鏡による切除が可能ですが、大きくなると外科的手術が必要になります。
消化管に発生したカルチノイドの多くは、サイズが小さいうちは無症状です。特に直腸カルチノイドは、健康診断や大腸内視鏡検査で偶然発見されることが多くあります。
カルチノイドは、神経細胞の性質と内分泌細胞の性質をあわせ持つ「神経内分泌細胞」が腫瘍化したものです。現在では国際的なWHO分類により「神経内分泌腫瘍(NET:Neuroendocrine Tumor)」という名称に統一されています。
悪性度による分類
大腸においては直腸(肛門のすぐ上の部分)に発生する頻度が最も高く、直腸カルチノイドは消化管NET全体の半数以上を占めることが報告されています。
内視鏡で観察した際の形態に特徴があります。直腸カルチノイドの場合、表面が正常な粘膜で覆われており、粘膜の下に黄色や白色を帯びたなだらかなしこりとして透けて見えます。腫瘍の中心部がわずかにへこむ(中心陥凹)ことがあり、このへこみがある場合は腫瘍がより深い層に及んでいる可能性の参考になります。
カルチノイド(NET)が発生する明確な原因は、多くのケースで解明されておらず、偶発的な遺伝子変異などによって発生する(散発性)と考えられています。一般的な大腸がんとは異なり、食事の欧米化や喫煙、飲酒などとの直接的な関連は明確に証明されていません。
遺伝的な背景
カルチノイドの診断、悪性度(グレード)の評価、病変の広がりを確認するために、以下の検査を組み合わせます。
主な検査方法
カルチノイドの治療は、腫瘍の大きさ、浸潤の深さ、リンパ節転移の有無、組織のグレード(Ki-67指数など)によって決定されます。
内視鏡的切除
外科的手術
薬物療法
カルチノイドは無症状であることが多いため、40歳を過ぎたら、便潜血検査の受診や定期的な大腸内視鏡検査を受けることが早期発見につながります。
これらの症状がある場合は、消化器内科で内視鏡検査などによる確認をご検討ください。
当院は東新宿駅徒歩30秒・新宿三丁目駅徒歩8分と、新宿エリアからアクセスしやすい立地です。症状や検査結果に応じて内視鏡検査をはじめとする各種検査をご提案し、必要に応じて連携する基幹病院へのご紹介にも対応しています。気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。