胃カメラのすすめ|東新宿駅前こばやし消化器内科|東新宿駅から徒歩30秒|生活に寄り添った内視鏡検査で食道・胃・大腸から健康をサポート

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胃カメラのすすめ

胃カメラのすすめ|東新宿駅前こばやし消化器内科|東新宿駅から徒歩30秒|生活に寄り添った内視鏡検査で食道・胃・大腸から健康をサポート

胃カメラは、何か症状があってから受けるものだとお思いの方が多いのではないでしょうか。しかし当院は、症状がなくても、早い段階から受けることに大きな意味があると考えています。このコラムでは、胃カメラをいつ・なぜ受けるべきかについて、ピロリ菌と胃がんのリスクを軸に解説します。

胃カメラはいつから受けるのがよいか

機会があれば、20歳になったら一度受けることをおすすめします。最大の理由は、ピロリ菌感染の有無を早めに確認することにあります。

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、主に幼少期に感染します。井戸水や衛生環境が整っていない水を飲んだ経験がある方、親からの口移しなどで感染するケースもあります。大人になってからの新規感染は起こりにくいとされており、感染しているかどうかは幼少期の生育環境に大きく左右されます。

年代別のピロリ菌感染率

日本では、衛生環境が整備されるにつれてピロリ菌感染率は年々低下しています。現在の感染率は年代によって大きく異なります。

  • 10〜20代:約10%前後
  • 30代:約10〜15%
  • 40代:約20%
  • 60代以上:40〜80%

高齢者ほど感染率が高いのは、上下水道などの衛生環境が整っていない時代に育ったためです。一方、若い世代でも感染している方はいます。「若いから大丈夫」とは言い切れません(Hirayama Y, et al. J Gastroenterol Hepatol. 2014)。

ピロリ菌感染を調べるには胃カメラが最も確実

ピロリ菌の検査には血液検査・呼気検査・便検査など複数の方法がありますが、胃カメラでは感染の有無の確認に加えて、胃粘膜の状態(萎縮の程度)を直接観察できるという大きな利点があります。

胃カメラで観察できる胃粘膜の萎縮の程度は、木村・竹本分類という基準で評価します。萎縮が軽度な閉鎖型(C-1〜C-3)から、萎縮が胃全体に及ぶ開放型(O-1〜O-3)まで分類され、萎縮の進行とともに胃がんリスクが高まります。人間ドックで発見された胃がんの検討では、萎縮がない〜軽度(C-0・C-1)では胃がんの頻度は0%であるのに対し、O-3では10.3%に上ることが報告されています(井上和彦ら, 胃と腸, 2009)。

ピロリ菌に感染した胃では、感染が続くにつれて萎縮が幽門部から胃体部へと広がっていきます。感染が長引くほど萎縮の範囲が広がり、胃がんリスクも高まります。だからこそ、早期に感染を確認し、除菌することが重要です。

ピロリ菌がいたら、除菌を

ピロリ菌感染が確認されたら、できるだけ早く除菌治療を行うことをおすすめします。除菌は7日間の薬の服用のみで、入院は不要です。除菌に成功すると胃の炎症が改善し、胃がん発症リスクの低減が期待できます。

ただし、除菌後も胃がんリスクがゼロになるわけではありません。除菌前に萎縮が進んでいるほど、除菌後も胃がんが発生するリスクが残ります。除菌後の胃がんのリスク評価においても、木村・竹本分類による萎縮の程度が重要な指標とされています(Kato M, et al. Gastroenterol Endosc, 2018)。

除菌後は、年1回の定期的な胃カメラによる経過観察が推奨されています。

胃がんは早期発見できれば、内視鏡で治せる

胃がんは早期に発見できれば、お腹を切らずに内視鏡治療(ESD:内視鏡的粘膜下層剥離術)で切除できるケースが多くあります。院長自身もこれまで多くの早期胃がんのESDに携わってきました。

一方、進行してから発見された場合は手術・化学療法が必要になり、体への負担も大きくなります。定期的な胃カメラによる早期発見が、治療の選択肢を大きく広げます。

こんな方は特に胃カメラをおすすめします

  • ピロリ菌感染歴がある・除菌した:除菌後も年1回の定期検査が必要です
  • 胃カメラを受けたことがない20〜30代:感染の有無を一度確認しておきましょう
  • 親や兄弟に胃がんの方がいる:家族歴がある方は特に注意が必要です
  • 胃の不快感・もたれ・食欲低下がある:症状があれば早めの受診を
  • 健診でバリウム検査を指摘された:必ず胃カメラで精密検査を受けましょう

参考文献

・ Hirayama Y, et al. Prevalence of Helicobacter pylori infection with healthy subjects in Japan. J Gastroenterol Hepatol. 2014;29:16-19.

・ 井上和彦, 他. 胃癌発生の背景粘膜─人間ドックにおける内視鏡検査からの検討. 胃と腸 2009;44:1367-1373.

・ Kimura K, Takemoto T. An endoscopic recognition of the atrophic border and its significance in chronic gastritis. Endoscopy 1969;1:87-97.

・ Kato M, et al. 除菌後胃がんのリスク因子と発生頻度. Gastroenterol Endosc 2018;60(1):5-13.