当院が、「院内での前処置」を推奨する理由|東新宿駅前こばやし消化器内科|東新宿駅から徒歩30秒|生活に寄り添った内視鏡検査で食道・胃・大腸から健康をサポート

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当院が、「院内での前処置」を推奨する理由

当院が、「院内での前処置」を推奨する理由|東新宿駅前こばやし消化器内科|東新宿駅から徒歩30秒|生活に寄り添った内視鏡検査で食道・胃・大腸から健康をサポート

大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を受ける際には、事前に下剤を服用して腸の中を空っぽにする「前処置」という準備が必要です。腸の中に便が残っていると、検査中にポリープやがんなどの病変を見つけにくくなってしまうため、検査の精度を左右する非常に重要な工程です。

前処置は、決して”安全なもの”ではありません

この前処置、多くの方にとっては特に問題なく終わる工程ですが、実は一定の確率でトラブルが起こることが分かっています。

昭和大学横浜市北部病院で行われた、2001〜2015年の約15年間分のカルテを振り返って調べた研究(後方視的検討)では、前処置を受けた患者さんのうち約0.016%に腸閉塞(腸が詰まってしまうこと)・穿孔(腸に穴が開いてしまうこと)が発生し、その20例中19例で手術(外科的な処置)が必要だったと報告されています(Endoscopy International Open, 2017; PMID: 28573180)。

頻度としては決して高いものではありませんが、一度起これば手術が必要になるケースがほとんどという結果です。つまり前処置は、「飲んで終わり」という単純なものではなく、本来は医療者が患者さんの状態を確認しながら進めていくべき医療行為だと、当院では考えています。

前処置が不十分だと、病変も見つかりにくくなる

もう一つ知っていただきたいのが、前処置の質と病変の発見率の関係です。前処置が不十分な状態で検査を行うと、腸の中に便が残っていることで小さな病変が隠れてしまい、見つかる確率そのものが下がってしまいます。

2016年に発表された、複数の研究結果を統合して分析した研究(メタアナリシス)(PLOS ONE, 2016; PMID: 27257916)では、不良な前処置は良好な前処置と比べて、早期腺腫(できて間もない小さなポリープ)の検出オッズ比が0.53、進行腺腫(がん化のリスクが高い、進んだ状態のポリープ)でも0.74と、いずれも有意に低下することが示されています。

※オッズ比とは、ある事象の起こりやすさを2つのグループで比較した数値です。1より小さいほど「起こりにくい」ことを意味しますが、そのまま「〇%見つからなくなる」という人数の割合には直結しません。ここでは、前処置が不良だと特に小さな病変ほど見つかりにくくなる傾向がある、という方向性を示す数値としてご理解ください。

つまり前処置の質は、検査を受ける方の安全性だけでなく、検査そのものの精度にも直結する重要な要素なのです。

だから当院は、前処置を院内で推奨しています

こうした背景から、当院では前処置を院内で行っていただくことをおすすめしています。前処置専用のスペースには個室のトイレを完備し、Wi-Fi環境やコンセントも整えているため、動画を見たり、お仕事をしながら快適に過ごしていただけます。そして何より、看護師が排便の状況を確認しながら経過を見守る体制を取っています。

これは、単に「快適に過ごしていただきたい」というホスピタリティの観点だけで作られた環境ではありません。内視鏡を専門とするクリニックとして、前処置に伴うリスクを正しく理解した上で、安全性を重視した結果としてたどり着いた考え方です。快適さは、あくまでその先にある副次的なものだと捉えています。

特に、初めての検査で不安のある方や、これまで院外で前処置を行い、不安を感じながら検査に臨まれていた方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、当院での前処置を体験していただければと思います。

もちろん、これまでに大腸内視鏡検査のご経験があり、院外での前処置に慣れていらっしゃる方や、院内で前処置を経験された上で「自宅などでも問題なさそうだ」と感じられた方については、院外での前処置もお選びいただけます。