当院が事前診察を大切にする理由–大腸カメラ前の「ひと手間」|東新宿駅前こばやし消化器内科|東新宿駅から徒歩30秒|生活に寄り添った内視鏡検査で食道・胃・大腸から健康をサポート

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当院が事前診察を大切にする理由–大腸カメラ前の「ひと手間」

当院が事前診察を大切にする理由–大腸カメラ前の「ひと手間」|東新宿駅前こばやし消化器内科|東新宿駅から徒歩30秒|生活に寄り添った内視鏡検査で食道・胃・大腸から健康をサポート

大腸カメラは、胃カメラに比べて心理的なハードルが高い検査です。前処置薬(下剤)を飲む必要があり、検査時間も長め。「受けたいとは思っているけれど、なかなか踏み出せない」という方も多いのではないでしょうか。

そのような検査だからこそ、当院では検査の2日前に事前診察をお願いしています。下剤をお渡しするという物理的な理由もありますが、それ以上に、診察と看護師による食事指導が検査の質と安全性を大きく左右するからです。

「なぜわざわざ来院しなければならないのか」——そのご疑問にお答えするのが、このコラムです。

院長はこれまで、年間2万件を超す内視鏡検査を行う東京慈恵会医科大学附属病院の内視鏡部での診療を含め、約4万件の内視鏡検査に携わってきました。その経験の中で、医療安全に関わるさまざまな事案を目の当たりにしてきたからこそ、当院が大切にしていることがあります。

検査は「受けていただく」のではなく、「安全に受けていただく」ことが大事です。事前診察へのこだわりは、その一言に尽きます。

なぜ「2日前」なのか

事前診察を検査前日ではなく2日前にお願いしている最大の理由は、前日の食事を適切に整えるための時間が必要だからです。

前日に受診した場合、その日はすでに食事を済ませているケースがほとんどです。食物繊維を多く含む食事(野菜・きのこ・海藻・穀物類など)を摂っていた場合、腸管内に食物残渣が残りやすくなります。残渣は検査の視野を妨げるだけでなく、ポリープ切除(ポリペクトミー)の際に障害になることもあります。

2日前に受診していただくことで、前日の食事内容をしっかり整えることができ、検査当日の腸管洗浄の質が大きく向上します。腸管洗浄が不十分だと病変の見落としリスクが高まることが報告されており(Boroff et al. Am J Gastroenterol, 2013 ほか)、検査精度に直結する重要なポイントです。

食事制限は「我慢」ではなく「適切な食事」

「検査前だから何も食べない方がいい」と思い込んで、ほとんど食事をせずに体調を崩してしまう方が実際にいます。これは誤解です。

前日に控えていただく食材は決まっており、白米・うどん・卵・白身魚・豆腐など、しっかり食べていただける食材はたくさんあります。当院では看護師が事前診察の際に、患者さんの普段の食生活に合わせた具体的なメニュー提案を心がけています。検査のために無理な食事制限をかけることなく、適切に栄養を摂っていただくことを大切にしています。

抗凝固薬・抗血小板薬は自己判断で中止しないでください

「大腸カメラを受けるから、血液をサラサラにする薬を自分でやめてきました」——事前診察でそうおっしゃる患者さんが少なくありません。しかしこれは、場合によっては非常に危険な判断です。

日本消化器内視鏡学会の「抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン」(2012年制定・2017年追補)では、観察のみの内視鏡検査であれば、抗血小板薬・抗凝固薬(ワーファリン・DOACを含む)は休薬せずに施行可能とされています。むやみに中止すると、脳梗塞・心筋梗塞などの血栓塞栓症を引き起こすリスクがあり、原病の治療を中断することにもなります。

一方で、ポリープ切除を行う場合は薬剤の種類・用量・組み合わせによって対応が異なります。何をいつ止める・止めないかは、必ず事前診察で個別に判断する必要があります。自己判断での中止は避け、受診の際にすべての服用薬をお伝えください。

便秘が強い方への対応

慢性的な便秘がある方、大腸がんによる狭窄が疑われる方は、前処置に通常より時間がかかる場合や、下剤の内服による腸管穿孔リスクを考慮する必要があります。事前診察で状態を確認し、必要に応じて別の日程や別の前処置方法をご提案することがあります。これも、事前診察なしでは判断できないことのひとつです。

当院ではなく、連携施設をご案内することもあります

当院にお越しいただく患者さんは皆さん、希望通りに検査を受けたいとお考えです。その気持ちに応えたいという思いは、院長・スタッフ全員が持っています。

ただし、クリニックと設備の整った総合病院では、対応できる範囲に違いがあります。「技術的にできる」ことと「安全にできる」ことは、同じではありません。事前診察では、患者さんの状態・服用薬・既往歴・便秘の程度などを総合的に確認したうえで、当院での検査が最適か、連携する総合病院での検査をおすすめすべきかを判断しています。

連携施設をご案内する場合も、それは「お断り」ではなく、患者さんにとって最も安全な選択肢をご提案するためのものです。

「万が一」を強調しすぎることは、いたずらに患者さんの不安を煽ることになります。大腸カメラは安全性の高い検査であり、多くの方は当院で問題なく受けていただけます。事前診察の目的は、リスクを誇張することではなく、一人ひとりの状態を正確に把握し、最も安全で適切な方法を選ぶことにあります。当院で実施する場合は、院長・看護師が連携し、患者さんの負担が少なく安全に検査が受けられるよう準備を整えます。

当院が事前診察を大切にする理由

大腸カメラはすでに安全性の高い検査です。しかし、検査の精度と安全性をより高めるためには、検査当日だけでなく、その前の準備が非常に重要です。

  • 食事指導:看護師が生活に合わせた具体的なメニューを提案。無理な食事制限はかけません
  • 服用薬の確認:抗血栓薬をはじめ、すべての服用薬をもとに安全な検査計画を立てます
  • 便秘・体調の確認:前処置の方法や検査日程を個別に最適化します
  • 下剤のお渡し:患者さんの状態に合わせた前処置薬を処方します
  • 検査場所の判断:必要に応じて連携施設をご案内し、最も安全な方法を選びます

お越しいただく手間はかかりますが、それ以上の価値が事前診察にはあると当院は考えています。「食事制限が面倒そうだから」「準備が大変そうだから」という理由で大腸カメラを先延ばしにすることは、とてももったいないことです。まずは事前診察からお気軽にご相談ください。