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健診で胃の「要精密検査」「要再検査」と判定された場合、次にやることは胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)の予約です。バリウム検査(胃X線)や血液検査での指摘は、あくまで「疑い」の段階であり、確定には胃の粘膜を直接観察し、必要なら組織を採取する検査が必要になります。
当院は胃カメラの検査枠を午前・夕方に設けており、事前診察なしで予約日当日に検査できます。このコラムでは、判定の意味、指摘内容ごとの確認事項、受診の流れを説明します。
結論:胃の「要精密検査」は胃カメラで確認する
胃の異常を指摘された場合、確認の中心は胃カメラです。
- 直接観察:胃の粘膜を直接見るため、バリウム検査より小さな変化まで評価できます
- 生検:疑わしい部位から組織を採取し、病理検査で確定診断ができます
- ピロリ菌:同じ検査で感染の有無も調べられます
胃内視鏡検査は、日本の胃がん検診ガイドラインで、対策型検診・任意型検診ともに実施が推奨されている検査です(Hamashima et al., Jpn J Clin Oncol, 2018)。
「症状がないから」「去年も同じ指摘だったから」という理由で見送ることは、お勧めしません。胃がんや胃潰瘍は、早期には自覚症状がないことが少なくありません。早期に見つかれば、条件によっては内視鏡治療の対象になります(Japanese Gastric Cancer Association, Gastric Cancer, 2023)。
判定区分の意味と対応
判定の表記は健診施設によって異なります。多くの場合、次のように分けられます。
病変の疑いがあり、確定診断が必要な状態です。胃カメラを実施します。早めの受診が必要です。
一度の検査では判断できない状態です。結果票を確認し、胃カメラの要否を判断します。
明らかな異常はないが、変化を追う必要がある状態です。前回の所見と間隔を確認し、検査時期を判断します。
「要精密検査」は、がんと診断されたという意味ではありません。ただし、確認が必要な所見があるという意味です。結果票の所見欄の内容が、検査の方針を決める材料になります。
指摘内容別:確認することと検査
バリウム検査(胃X線)で異常を指摘された場合
胃カメラで確認します。X線で写った影やひだの異常が、実際の病変なのか、粘膜の見え方によるものなのかは、内視鏡で直接見ないと判断できません。
胃炎・萎縮性胃炎・ピロリ菌を指摘された場合
胃カメラで粘膜の状態を確認し、ピロリ菌の検査を行います。感染が確認された場合は、除菌治療の対象です。ピロリ菌感染は、胃潰瘍・十二指腸潰瘍や胃がんのリスクと関連しています(日本ヘリコバクター学会, H. pylori感染の診断と治療のガイドライン, 2024)。詳しくは胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃がんのページをご覧ください。
ポリープ・潰瘍・隆起などを指摘された場合
胃カメラで形・大きさ・表面の性状を観察し、必要に応じて生検を行います。病理検査の結果により、経過観察、治療、連携病院への紹介のいずれかを判断します。疾患ごとの説明は胃ポリープ、胃粘膜下腫瘍、胃潰瘍のページにあります。
ペプシノゲン検査・ピロリ抗体検査で異常を指摘された場合
血液検査の結果は、胃粘膜の萎縮やピロリ菌感染の可能性を示すものです。病変の有無は、胃カメラで確認します。
当院での受診の流れ
1
健診結果票を用意する
所見欄が分かるものを準備してください。バリウム検査の画像や紹介状があれば、持参してください。
2
WEB予約
24時間受け付けています。胃カメラは午前枠・夕方枠とも事前診察なしで、予約日当日に検査できます。
3
食事の調整
午前枠は、前日の夕食を21時までに済ませ、当日は食事ができません。夕方枠は、当日の朝9時までに食事を済ませてください。水・お茶などは少量可です。常用薬は、午前枠は当日朝7時まで、夕方枠は当日の正午までに服用または休薬します。糖尿病薬は内服しないでください。
4
来院・診察・検査
予約時刻の30分前に来院し、問診と診察のあと検査に進みます。鎮静剤を使った検査も選べます。鎮静剤を使用した日は、車・バイク・自転車の運転はできません。
5
結果説明
検査後、画像を見ながら当日に結果を説明し、写真付きのレポートをお渡しします。生検を行った場合の病理結果は、2週間以降に説明します。
詳しい手順は胃カメラ検査のページで説明しています。枠ごとの案内は、午前枠・夕方枠をご覧ください。
よくある質問
-
健診の再検査は、いつまでに受ければよいですか
- 結果票に期限の記載がなければ、判定を受けてから早めに受けてください。数か月放置してよいという根拠はありません。
-
健診を受けた施設で再検査を受けなければなりませんか
- いいえ。当院でも受けられます。結果票を持参してください。
-
費用はどうなりますか
- 健診で異常を指摘された後の精密検査は、原則として保険診療です。生検を行った場合は、病理検査の費用が加わります。新宿区のがん検診の精密検査はこちらをご覧ください。
-
検査は苦しくありませんか
- 喉の違和感や吐き気を感じる方はいます。当院では鎮静剤を使った検査にも対応しています。希望する方は、予約時または検査当日にお伝えください。
-
検査で異常が見つかったらどうなりますか
- 当院で対応できる範囲か、連携病院での治療が必要かを判断します。必要な場合は紹介状を作成します。
参考文献
・Hamashima C; Systematic Review Group and Guideline Development Group for Gastric Cancer Screening Guidelines. Update version of the Japanese Guidelines for Gastric Cancer Screening. Jpn J Clin Oncol 2018;48(7):673-683. DOI: 10.1093/jjco/hyy077
・Japanese Gastric Cancer Association. Japanese Gastric Cancer Treatment Guidelines 2021 (6th edition). Gastric Cancer 2023;26(1):1-25. DOI: 10.1007/s10120-022-01331-8
・日本ヘリコバクター学会ガイドライン作成委員会 編. H. pylori感染の診断と治療のガイドライン 2024改訂版. 先端医学社, 2024.
当院の胃カメラ
- 担当医:日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医・指導医が、診察から検査まで担当します
- 立地:東新宿駅 A2出口から徒歩30秒です
- 診療日:土日も診療しています
- 鎮静剤:鎮静剤を使用した検査に対応しています
- 診療時間:月・水・金 10:00〜12:30/16:00〜18:30、土日 9:00〜11:30/15:00〜17:30(休診:火・木・祝)。平日12:30〜16:00と土日11:30〜15:00は内視鏡検査のみです。受付は終了の15分前までです
監修者情報

経歴
| 学歴 | |
|---|---|
| 2001年3月 | 私立桐蔭学園高等学校卒業 |
| 2007年3月 | 東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業 |
| 2017年1月 | 東京慈恵会医科大学大学院博士課程修了(学位取得) |
| 職歴 | |
| 2007年4月 | 東京慈恵会医科大学附属青戸病院 初期臨床研修医 |
| 2009年4月 | 東京慈恵会医科大学附属病院 後期臨床研修医 |
| 2011年4月 | 厚木市立厚木病院に出向 |
| 2012年4月 | 東京慈恵会医科大学附属病院内視鏡科 リサーチレジデント |
| 2016年4月 | 東京慈恵会医科大学内視鏡科 助教・東京慈恵会医科大学附属病院内視鏡部 診療医員 |
| 2018年10月 | 東京慈恵会医科大学附属第三病院内視鏡部 診療医員・第三病院内視鏡科 医局長 |
| 2022年4月 | 東京慈恵会医科大学附属第三病院内視鏡部 診療医長 |
| 2022年9月 | 東京慈恵会医科大学附属病院内視鏡部 診療医長 |
| 2023年4月 | 東京慈恵会医科大学内視鏡医学講座 医局長 |
| 2026年4月 | 東新宿駅前こばやし消化器内科 院長 |
| 東京慈恵会医科大学附属病院・西部医療センター 非常勤診療医長 |
資格・所属学会
- 医学博士
- 日本内科学会:内科認定医
- 日本消化器病学会:消化器病専門医・指導医
- 日本消化器内視鏡学会:消化器内視鏡専門医・指導医
上部消化管内視鏡スクリーニング認定医
大腸内視鏡スクリーニング認定医
関東支部 学術評議員 - 難病指定医(東京都)
- 厚生労働省指定オンライン診療研修修了
- 第17回東京慈恵会医科大学研修指導医講習会修了
- がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会修了
- 令和5年度共用試験医学系臨床実習前OSCE評価者認定講習会修了

